等圧法によるダクトサイズ算定
空調・換気のダクトサイズは、単位長さあたりの摩擦損失(単位圧損)を一定に保つように径を決める等圧法(定圧法)で求めるのが一般的です。本ツールは、指定した単位圧損 以下になる最小のダクトサイズを、ダルシー・ワイスバッハ式に基づいて総当たりで探索します。
スパイラル(丸ダクト)は直径を、角ダクトは幅×高さを 50mm 刻みで変化させ、条件を満たす中で断面積が最小になる組み合わせを採用します。
計算式(本ツールと同一)
風量を体積流量に換算し、各候補サイズの風速と単位圧損を求めます。
v = Q ÷ 断面積A
Δp = f · ρ · v² ÷ (2 · De)
■ 等価直径 De
角ダクト:De = 2 · a · b ÷ (a + b) ÷ 1000 (m)
- Q体積流量(m³/s)
- vダクト内風速(m/s)
- Aダクト断面積(m²)
- D丸ダクト直径(mm)
- a, b角ダクトの各辺(mm)
- De等価直径(m)
- Δp単位長さあたりの摩擦損失(Pa/m)
- ρ空気密度 = 1.2 kg/m³(固定)
- f摩擦係数(素材により異なる、下表)
| ダクト素材 | 摩擦係数 f |
|---|---|
| 亜鉛鉄板 | 0.022 |
| ステンレス | 0.020 |
| 塩ビ | 0.025 |
探索のしくみ
- スパイラル:直径 D を 50〜2000mm まで 50mm 刻みで増やし、単位圧損が指定値以下になる最小の D を採用します。
- 角ダクト:幅・高さを 50〜2000mm の範囲で総当たりし、アスペクト比(長辺/短辺)が上限以下のものだけを対象にします。
- 角ダクトは、アスペクト比の範囲を3区分し、各区分で断面積が最小の候補を最大3つ提示します。
使い方
- 「風量(m³/h)」と「単位圧損(Pa/m)」を入力します。単位圧損は一般に 1.0 Pa/m 前後を使用します。
- ダクト形状(スパイラル/角ダクト)を選びます。角ダクトの場合はアスペクト比上限(一般に 2.0 以下)を指定します。
- ダクト素材を選び「計算」を押すと、推奨サイズ・風速・単位圧損が表示されます。
計算例
計算例
風量 4000 m³/h、単位圧損 1.0 Pa/m、亜鉛鉄板(f = 0.022)の場合:
この Q に対して直径 D を 50mm 刻みで増やし、Δp ≤ 1.0 Pa/m を満たす最小径が推奨サイズになります。具体値は上の計算機でご確認ください。
よくある質問
単位圧損はいくつにすればよいですか?
一般空調では 1.0 Pa/m 前後が目安です。静音性を重視する場合は小さめ(太いダクト)、スペースが厳しい場合はやや大きめに設定します。
アスペクト比はなぜ制限するのですか?
扁平な角ダクトは同じ断面積でも周長が増えて摩擦損失・製作コスト・板厚が不利になります。一般にアスペクト比は 2.0 以下、できれば 1.5 程度までが推奨されます。
空気密度 ρ は変更できますか?
本ツールでは標準状態の ρ = 1.2 kg/m³ で固定しています。高温・高所など密度が大きく異なる条件では、別途補正が必要です。