同時使用率とは
建物に設置された衛生器具は、その全数が同時に使われることはほとんどありません。器具数が増えるほど「全器具が同時に使用される確率」は下がっていきます。この割合を同時使用率(%)といい、給水管サイズや受水槽容量を過大にしないために用います。
本ツールは、器具数を入力すると大便器系とその他系それぞれの同時使用率を、建築設備設計基準で用いられる区分線形(器具数の範囲ごとに異なる一次式)で算出します。大便器系は洗浄弁・洗浄タンクなど短時間に大流量が流れる器具、その他系は洗面器・流しなど一般の給水器具を想定した系統です。
計算式(本ツールと同一)
器具数 n に対し、範囲ごとに次の一次式で同時使用率を求めます(小数点以下は切り捨て)。
| 器具数 n | 大便器系 (%) | その他系 (%) |
|---|---|---|
| n ≤ 2 | 100 | 100 |
| 3 〜 4 | 50 | −15n + 130 |
| 5 〜 8 | −2.5n + 60 | −3.75n + 85 |
| 9 〜 12 | −2.5n + 60 | −1.75n + 69 |
| 13 〜 16 | −0.75n + 39 | −0.75n + 57 |
| 17 〜 24 | −0.5n + 35 | −0.375n + 51 |
| 25 〜 32 | −0.5n + 35 | −0.25n + 48 |
| 33 〜 40 | −0.25n + 27 | −0.125n + 40 |
| 41 〜 50 | −0.2n + 25 | −0.1n + 43 |
| 51 〜 70 | −0.15n + 22.5 | −0.15n + 45.5 |
| 71 以上 | −0.0667n + 16.667 | −0.0667n + 39.667 |
各式の計算結果は小数点以下切り捨て(整数 %)で表示します。
使い方
- 「器具数」に対象系統の器具の個数を入力します。
- 「計算」を押すと、大便器系・その他系の同時使用率(%)が表示されます。
- 得られた同時使用率を器具総数に乗じて、同時使用器具数を求め、給水量・管径の算定に進みます。
計算例
計算例
器具数 n = 10 の場合(9〜12 の範囲):
その他系 = −1.75 × 10 + 69 = 51.5 → 51 %(切り捨て)
器具が 10 個あっても、同時に使われるのは大便器系で約 3.5 個分、その他系で約 5 個分として給水量を見込めばよい、と読み取れます。
よくある質問
大便器系とその他系はどう使い分けますか?
洗浄弁・洗浄タンクのように短時間に大きな流量が流れる大便器を含む系統は大便器系、洗面器・流し・シャワーなど一般給水器具のみの系統はその他系として読み取ります。系統内に大便器が含まれる場合は大便器系の値を用いるのが安全側です。
同時使用率が100%を超えることはありますか?
ありません。器具数2以下では100%(全器具が同時使用され得る)とし、器具数が増えるほど値は単調に下がります。
この計算式の根拠は何ですか?
建築設備設計基準などで用いられる器具数と同時使用率の関係を、器具数の範囲ごとの一次式で近似したものです。本ページに掲載した式は、当ツール(iOSアプリ版と共通)が実際に使用している式そのものです。